『食材を洗う』シーンって
よくありますよね。
表面の汚れが洗い流せて
清潔な気がしますし。
しかし!
実は食材の中には『洗う』ことにより
食中毒リスクを上げてしまうものが
あることをご存じですか?
ズバリ!
それは『生肉』です。
表面についた様々な細菌類が、
水しぶきと一緒に
拡散する恐れがあるためなのです。
それでは詳しく解説していきます。
読み終わった後には、
あなたの調理スタイルが
変わる…かも?
目次
知らないうちに菌をばらまいていた!?生肉の細菌と調理法の注意点
生肉の表面についている細菌の正体はカンピロバクター
腸管出血性大腸菌
サルモネラ菌
などです。
あなたも名前は聞いたことあるのでは
ないでしょうか。
そうです!
いずれも猛烈な食中毒を
引き起こす原因菌として
悪名高い存在なんです…!
「生肉は絶対食べない!」と
よく言うのは、
これらの細菌がいるためです!
厚生労働省が市販の鶏肉の
表面を調べた複数の結果では、
カンピロバクターが
20~100%の高い確率で
見つかりました。
それほど身近に存在している
細菌なんです。
生肉を洗ってはいけない理由は、
洗うと、この食中毒菌が
水しぶきと共に飛び散り
シンクや作業台、周りに置いてある食器に
付着する可能性があるため。
これにより細菌が口に入るリスクが
格段に上がってしまうんです。
ちなみに、
生肉に付着している細菌類は、
十分な加熱で殺菌できるため
実は生肉は洗う必要性はないのです。
しかし、表面に血やドリップが
出ていると気持ち悪く感じることが
ありますよね。
その場合は、キッチンペーパーで
ふき取るだけに留めてください。
そのペーパーは忘れず、
すぐに破棄してくださいね。
知らないと危険⁉魚や殻付きの貝は流水で洗っても平気なの?
魚や殻付きの貝の場合は、流水でしっかり洗いましょう!
魚介類に付着している細菌、
“腸炎ビブリオ”は塩分が大好きなため、
海水に生息しています。
しかし、真水には弱い性質があるので
水道水で洗い流すことが有効なのです。
ちなみに、切り身の魚は
すでにさばいてある状態なので
洗わなくても大丈夫です。
この腸炎ビブリオは夏場によく繁殖し、
短時間で急激に増殖する
怖しい細菌です。
しかし、4℃以下ではほとんど
繁殖しません。
お刺身など、生で口にするものは
保冷剤や氷を使って
低温維持に努めてくださいね。
まとめ
生肉・魚介類ともに言える事ですが、調理した器具は
十分に洗う・消毒することが
なにより大切です。
消毒が不十分な調理器具は
二次汚染を引き起こします。
魚を切ったまな板を十分に
消毒できていないまま、キュウリを切り、
腸炎ビブリオがまな板からキュウリに付着…。
塩もみして浅漬けにした結果、
塩分が大好きな腸炎ビブリオが
浅漬け内で大増殖…!
汚染された浅漬けを食べて
食中毒を起こす…、
なんて怖すぎる事例もみつけました。
目に見えない細菌が相手なので
意図的に避ける訳にもいきませんから
「これでもか!」ってほどの
対策が必要になります。
筆者も食材は“なんとなく”
洗いたくなる方です。(笑)
「そのままは汚れている気がするから、
洗い流したい」っていう、
心理的な理由です。
ただ、比較的軽い食中毒でも
死ぬ思いをしたことがあるので
生肉を洗うことは、
今後絶対にしないでいようと
この記事を書きながら決心しました。
その時の食中毒は、
鶏肉のレバーを介した
“ノロウイルス”でした。
お医者さんに「軽めの症状です」と
言われたにも関わらず、
「この世の終わりかな?」と
思ったものです…。
あれ以来、
「絶対食中毒にはなるものか!」と
決心しましたが、二次汚染など、
思いがけないところで
細菌は広がります。
『生肉を洗わない』のも
感染経路を一つでも減らすための方法です。
調理時は必要ない器具や食器は近くに置かず
細菌が接する機会を減らす
努力をしていきましょう!