土筆ってどんな植物?意外と知らない美味しい食べ方とその注意点

河原の土手や田んぼのあぜ道で見る事ができる土筆。
季語に使われるほどに、春の風物詩とされていますね。

そんな土筆ですが、
どんな植物か聞かれると意外と知らないって人は
多いのではないでしょうか。

実は土筆って栄養が豊富なんですが、
食べる上で忘れてはいけない注意点もあるんです。

今回は土筆についての知識と、
その調理方法についてご紹介していきます。


 
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意外と知らない土筆の知識!女性に嬉しい山菜って本当?

 
先程から土筆と書いていますが、
何と読むかご存知でしょうか?

そうです、「つくし」と読みます。

土筆はスギナという植物の胞子茎です。
詳しくはシダ類トクサ科の植物で、
このトクサは古生代にすでに生息していたそうですから、
その親戚の土筆(スギナ)もかなり歴史のある植物と言えるでしょう。

英語では「Horsetail」馬の尻尾
という名で知られています。

花言葉は「向上心・意外・驚き・努力」など多々あり、
その小さな姿に逞しい生命力を感じることができます。

暖かい地域では2月から見られますが、
食べることを考えれば3月下旬~4月上旬、
柔らかい土から一斉に顔を出したもの
が良いでしょう。

栄養豊富な田んぼであっても、
人が何度も踏み固めてしまうと、土が固まってしまい、
次に生えにくくなってしまうので、
鍬などで起こし、柔らかくしておきましょう。

名前の由来は、スギナに付いて生えてくるため、
「付く子」や「継ぐ子」から来ているのでは?
と言われています。

栄養面では、
ビタミンB群・カリウム・鉄分などが含まれています。

ビタミンは壊れやすく、
調理の過程でほとんど抜けてしまいがちではありますが、
ビタミンEやパントテン酸、食物繊維などで比較すると
ほうれん草より多く含まれています。

栄養面だけでも価値があることは確かですが、
低カロリーで腹持ちも良いと言うので、 ダイエット中にはもってこいの食材と言えるでしょう。

乾燥させ、煎じて飲むとむくみ防止に効果があり、
更には利尿作用もあります。
古くからその薬効成分も注目されていますね。

しかし! これなら食べてみようと思われた方に
一つだけ注意点があります。

実は、土筆にはアルカロイドや無機ケイ素が
含まれるため、大量に摂取することは
避けたほうが良いのです。

アルカロイドとは、
窒素原子を含む塩基性の有機化合物のことを言います。

科学的な説明は誤解を招くので、
乱暴に言えば、植物毒だと思ってください。

例えば、ケシの実からアヘンが作られ、
さらにはモルヒネが作られることは知られていますね。

そしてアルカロイドは、
マメ科、キンポウゲ科、ナス科など
様々な植物に少量含まれています。

しかし、当然ですが
普段食べている野菜で中毒など起こした人はいないでしょう。

いずれも少量で、
調理の過程で洗い流されていくからです。

土筆も同様に、下茹でしたり洗ったりと、
毒を洗い流しているのです。

無機ケイ素は主に鉱物に含まれているもので、
元のケイ素はシリコン、セラミックなどの製品に
応用されています。

積極的に摂取することは
どちらも避けたほうがよいでしょう。

と、ここまで注意点を説明した直後ではありますが、
実は土筆、日本では古くから食べられてきた植物なんです。

そこには、
大量には食べるなという言い伝えも
添えてあったはずです。

また薬も過ぎれば毒となるという諺もあるくらいですから、
量と下ごしらえは気をつけましょう。
 

土筆料理に必須!はかま取りの方法とは?お勧めレシピも紹介

 
土筆は、長年お浸しや、
佃煮にして食べられてきました。

ただし、それらの調理の前に
しなくてはいけないのが、はかま取りです。

はかまとは、
土筆の茎の節部分に生えている、
王冠の様な部分のこと
です。

はかまは、土筆の葉にあたるもので、
繊維質が多く固くて食べられません。
少し面倒ですが下の動画のように、
一本ずつはかまを取ってから調理しましょう。

含まれる灰汁のせいで、
指先が真っ黒になってしまうので注意して下さい。

そして、はかまが取れたら
キレイに水で土を洗い落とし、
熱湯で大体5分ほど下茹でをしましょう。
美しい緑色に変化します。

土筆は独特のほろ苦さが特徴の山菜です。
ですが、苦味が苦手な方は再度下茹でして、
胞子を取り除いてください。

茎は白っぽいままの方が
後に火を入れても柔らかく食べられます。

さて、準備が済んだら
まずは佃煮にして頂いてみましょう。

1:薄くサラダ油を引いたフライパンに土筆を入れ、軽く炒める。
2:鰹だしと醤油とみりんを少しいれ、2~3分程度蓋をし、煮詰める。
3:後はお好みの味に、麺つゆで味を調える。

ご飯のお供に、美味しい佃煮ができたら、
茶碗蒸しの具材に入れてよし、
卵とじにしてよしと食べ方は様々です。

他の春の山菜であるフキノトウやこごみ、
大葉などと天ぷらにしても美味しくいただけます。

また、長期保存のため、
塩漬けにされた物も販売されていますが、
必ず塩抜きをしてから調理してください。

今まで食べたことがない方も、
新たな気持ちで春の味覚、
土筆を一度召し上がってみては如何でしょうか。
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