『海水はなぜしょっぱいのか？』海水がしょっぱいのは
当たり前のことなんですが、
いざ“なぜか”を
説明しようと思うと
難しいですよね！
子どもに質問されたとき
焦らなくて良いように、
ここではわかりやすく
解説していこうと思います！
＜海水がしょっぱい理由＞
それは、地球が誕生した
46億年前までさかのぼります。
小惑星が衝突を繰り返して出来た
古代の地球の海は、なんと
“塩化水素”だったのです！
塩化水素は強力な酸性。
それが長い月日を経て
地表を溶かして徐々に中和され、
今の海水になったと
言われています。
それでは、“塩化水素”が
どのように中和され
今の海水になっていったのか
詳しくご説明していきますね！
目次
奇跡の物語…塩化水素の海が今の海水に変化するまでの過程とは？
地球が誕生した46億年前、小惑星との衝突で生まれた
私たちの原始地球。
この時は
一日に何千個もの隕石が
降り注いでいたそうですよ！
隕石が衝突した衝撃や熱で
隕石はドロドロに溶け、
地表はマグマに
覆われていたそうです。
同時に大量の水蒸気が発生し、
大気をおおっていきました。
やがて降り注いでいた隕石も
止み、徐々に地球の地表の
温度が下がっていきます。
今度は大気を覆っていた
水蒸気の影響で、大量の雨が
大地に降り注ぎました。
しかもこの雨、
ただの雨ではありません。
成分が
『塩化水素』を多分に含んだ、
強酸性の雨だったのです。
その年間雨量は10ｍ…！
スケールが大きすぎて
わかりません！ (笑)
その大量の強酸性の雨が
1000年間地表に降り注ぎました。
すると地表は水に覆われ、
大きな水たまりになり…
海ができたのです。
しかしその海は
『塩化水素』の雨により
生まれたので強酸性の海でした。
今もし口に含めば、
口内がただれてしまうような
恐ろしい海水だったのです！
その強酸性の海水は
地表の『ナトリウム』や
『マグネシウム』を
溶かしました。
これにより化学反応を起こし、
徐々に中和していきました。
この二つは
『塩化水素』と結合して
『塩化ナトリウム』(食塩)と
『塩化マグネシウム』を
誕生させました。
今の海水は約3.5％が『塩』で、
うち約78％が
『塩化ナトリウム』。
約10％が『塩化マグネシウム』と
言われています。
他にも『硫酸マグネシウム』や
『硫酸カルシウム』などが
少量ずつ含まれています。
今の海水は、地球誕生から
長い年月を経て生まれた
奇跡の積み重ねなんですよ！
ただ、幼い子どもに
ここまで詳細を説明するのは
少々難しいかもしれませんね！(笑)
海水を飲むとどうなる⁉その先に待っている恐ろしい結末とは？
太古の地球の海水は強酸性で飲むどころではありませんが、
今はそこまで薄まっているなら、
生きていくために
緊急時に飲むくらいは
大丈夫じゃないの…？
なんて思っていませんか？
待ってください、
絶対にダメなんです！
理由は塩分濃度にあります。
海水の塩分濃度は約3.5％。
対する人間の体液の塩分濃度は
わずか約0.9％です。
人体は臓器の働きによって
一定の塩分濃度に保たれて
いますが仮に海水を摂取すると、
体内の塩分濃度は急上昇します。
その塩分を薄めるため、
水分を欲するようになります。
そしてまた海水を飲むと…の
悪循環のループに
陥ってしまうのです。
ちなみに、そのループの末、
行きつくゴールは“死”です。
細胞が脱水症を起こし、
体内の酸素運搬も
できなくなってしまうため
体中の機能が低下し、
死に至るのです。
『母なる海』とは言いますが、
今の私たちの体で大量に
摂取すると
全く良いことはないので
やめておきましょう。
海に入ったことがあるなら、
あの衝撃的なしょっぱさを
知っていますよね…。(笑)
まとめ
海水がなぜしょっぱいのか。空や海はなぜ青いのか。
『当たり前』のことを、
いざ言葉で説明するように
求められると
なかなか難しいですよね！
今回の『海の誕生』も幼い子には
なかなか難しい回答です。
「塩化水素ってなに？」って、
絶対になります。(笑)
ただ、学校に通い、
理科や科学に触れている子なら
「授業で聴いたことがある
単語だな」って思えば、
頭の中で色々紐づいて、
知識欲に繋がりそうだな～
と思いながら
書かせていただきました！
筆者も「なんとな～く」しか
知らなかったので、
この記事を書きながら
色々調べましたが、
同じような体験をしてくれたら
いいなと思います。
身をもって体験しましたが、
「一つ調べたら
またわからないことがある。」
「わかったら楽しい」
って積み重ねて、
頭の中の知識の引き出しを
築いてもらえたら嬉しいです！
それに、
海がしょっぱい理由は
大人でも案外知らないと
思います！
ぜひ、ちょっと自慢しながら
説明してあげてくださいね。
