培養肉の研究が進められています。
牛などの動物の細胞を少し取り、
それを増やして作られる肉が培養肉です。
動物の命を奪わずにできる肉として
注目されています。
では、培養肉には
どのようなメリット、デメリットが
あるのでしょうか?
培養肉のメリットは、
- 本物の肉と同じ味がする
- 環境にいい
- 食料自給率が上がる
そしてデメリットは、
- 膨大なコストがかかる
- 心理的抵抗感がある
- 畜産業界の縮小
目次
気になる!培養肉のメリット3つを解説!
培養肉がもたらす主なメリットは、①本物の肉と同じ味がする
②環境にいい
③食料自給率が上がる
の3つです。
1つずつ説明していきましょう。
①本物の肉と同じ味がする
培養肉は動物の肉の細胞を増殖させて作るため、
元の肉と同じ味ができあがります。
大豆などで代用した肉も売られていますが、
動物の肉と比べて
ジューシーさに欠ける部分があります。
大豆の肉もおいしいのですが、
パサパサしていて物足りないのが
正直なところですね。
その点培養肉なら、
そのような心配はなくなります。
②環境にいい
畜産業は、二酸化炭素を多く排出する産業です。
また、牛のゲップやおならから
メタンガスが大量に出るのも問題になっています。
その量なんと、
1日あたり160リットル以上だとか。
想像できないような量に驚愕してしまいます。
世界中の牛から毎日その量が出ているので、
培養肉が普及すれば
環境汚染をかなり食い止められるはずです。
③食料自給率が上がる
現在、畜産業があまり盛んでない国は
他国から肉を輸入しています。
それには関税や輸送費など、
莫大な金額がかかります。
さらに、検査が不十分な輸入牛が入ってくるなど、
私たち消費者としては深刻な問題が起こることも
ありますよね。
培養肉の生産拠点が各国に作られれば、
その国で肉をまかなえるようになり
自給率も上がります。
輸入に頼らず済むので、
仮に世界規模でトラブルが起こり
輸出入ができないような事態になっても安心です。
培養肉3つのデメリットとは?解決策も考察!
もちろん、培養肉にもデメリットはあります。①膨大なコストがかかる
②心理的抵抗感がある
③畜産業界の縮小
です。
どのデメリットも放置できない
重要な問題であるため、
これらの解決方法も考えながら
解説していきましょう。
①膨大なコストがかかる
培養肉はまだ研究段階で、
大量に生産することはできません。
専門の設備や長い時間など多くの
コストがかかります。
そのため、100グラムの培養肉を販売するとなると
およそ数十万円の値段になってしまいます。
ブランド肉よりもはるかに高額です。
こんな値段では誰も買おうと思いませんよね。
肉の値段を下げるためには、
大規模生産の体制を実現させることが重要だと
考えられます。
②心理的抵抗感がある
「培養肉」という言葉は
世間ではまだ一般化されていません。
研究所でつくられた肉なんて気持ち悪い、
という意見を持つ人も少なくはないでしょう。
どんな設備・環境で作られたのか、
それがはっきりしないと不安で口にできない
という人もいるかもしれません。
遺伝子組み換え食品にも
抵抗がある人が多いくらいですから、
培養肉となるとより抵抗感は強まりそうです。
抵抗感を減らすためには、
培養肉がどのように生産されているのかを
消費者に分かりやすく開示する必要が
ありそうですね。
③畜産業界の縮小
培養肉が普及したら、
畜産業界には痛手となります。
畜産は広い施設や
数多くの機械など
たくさんの設備が必要な業種です。
これらの設備を培養肉生産に転用することが
できればいいのですが、
それは難しいでしょう。
畜産業に従事する人達が
培養肉の生産に関われるような
仕組みを作れば、
新たな雇用にも繋がると思います。
まとめ
培養肉には大きな課題があるのが現状です。課題を解決して、
世界に培養肉を供給ができるようになるのは
まだ時間がかかるでしょう。
しかし、これが実現すれば
人類がタンパク質を確保するのに
一役買うことも事実です。
安定した生産ができるようになるまで
期待をして待っていたいですね。