という考え方が広まりつつあります。
循環型ファッションとは、
着なくなった洋服を別の人に着てもらったり
リサイクルして新しい洋服の素材にする
システムです。
古着の文化は昔からありましたね。
昔は古着屋に行って服を買っていたことも
あるので、あの文化はいいものだと思います。
しかし、循環型ファッションは
それとは違うものです。
リサイクルして新しい洋服に生まれ変わらせる
というのがポイントのようです。
なぜこのようなシステムが
提唱されるようになったのでしょうか?
一番の理由は、
衣服のゴミが増えていることや
環境問題に対応するためです。
リサイクルすることでゴミを減らしていこう
ということですね。
目次
深刻な影響!?ファッション業界が関わる環境問題とは?
循環型ファッションが注目されるのは環境問題が背景にあります。
衣服のゴミが増えることによって、
ファッション業界で環境問題が叫ばれるように
なったりしているのです。
これには一体どういう原因があるのでしょう?
衣服の生産量は、年々増加しています。
しかし、一枚当たりの衣服が着られる回数は
減っているのです。
これは、衣服を使い古す前に捨てる人が増えている
ということですね。
ファストファッションが当たり前の存在になり、
たくさんの種類の衣服を購入することが
容易になっています。
私も、値段が安い洋服を見て衝動的に
いくつも買ってしまったこともあります。
その後数回しか着ずに
デザインが好みでなくなってしまったり、
ワンシーズンでクタクタになって
捨ててしまったり…。
衣服には大量の繊維(ポリエステルなど)が
使用されていますが、
それらのほとんどは十分に使われることなく
捨てられているのです。
今ファッション業界がこういった傾向にあるのは
誰の目から見ても明らかですね。
捨てられた衣服は埋め立てや焼却処分されます。
そのゴミの量は、
年間およそ9200万トンにもなるそうです。
焼却処分の際には二酸化炭素を
大量に排出します。
また、埋め立て地にも限界があります。
現状では、衣服は一度作られると
着古された後に捨てられて終わりという
一直線の道をたどっていることが分かります。
これをリサイクルして再利用することによって、
衣服をサークルのように循環させることができれば
環境問題解決の一歩となるわけです。
この仕組みづくりは、世界中のファッション会社が
協力して取り組んでいかないと
実現するのはかなり困難なようにも思えます。
循環型ファッションの取り組み!日本での2例を紹介!
日本企業が行った循環型ファッションの取り組みを2つ紹介します。
1つ目は、マルイが2010年~2020年に行った
循環型ファッションのキャンペーンです。
こちらは日本の循環型ファッションの
先駆け的な存在です。
2つ目は、日本環境設計株式会社の
「BRING」というプロジェクトです。
こちらは2020年から継続されています。
①マルイ
大手デパートのマルイでは
2010年から2020年の10年間、
循環型ファッションと銘打って
衣服の回収を行っていました。
着なくなった衣服をマルイの店舗に持ち込むと、
マルイで使える割引券がもらえます。
回収された衣服はリサイクルされたり
綺麗なものは途上国へ送られたりされました。
なんとこのキャンペーンでは、10年間のあいだに
661万点の衣類が持ち込まれたそうです。
これには驚きですね。
これだけの衣類が捨てられることを免れ、
新たな使い方をされたのですね。
日本は特に埋め立て地の確保が
問題視されていますから、
これは相当な効果があったのではないかと思います。
②BRING
こちらのプロジェクトでは、
着なくなった衣服から再生ポリエステルを生産し
その素材を使って新しい洋服を作ります。
再生ポリエステルで作られた洋服は
公式サイトで販売されます。
衣服の回収は、プロジェクト参加企業の
店舗へ持ち込むだけです。
手順が明快で分かりやすいのがいいですね。
こちらのプロジェクトも
どんどん参加企業が増えて
規模が大きくなっていくことを期待しています。
まとめ
これまで環境に悪影響を与えてきたファッションの常識を覆すのが
循環型ファッションです。
これが世界中で当たり前になれば、
私たち消費者のファッションに対する考え方も
変化していくと思います。
今後は洋服を選ぶときに
環境について考慮するのが
当たり前な世の中になってほしいですね。